地理を考える(1)

 地理と云っても大したことではない。年齢にもよるけれど、

足を踏み入れた県とか国がどれだけあるか、数えてみよう、

と云うだけである。勿論、それぞれの土地に思い出があるから、

少し思い出話もいいかも知れない。

 

 中学の科目で社会科というのがあった。まったく面白くなかった。

高校では日本史、世界史、地理などに分かれ、私は世界史が好き

だった。日本史は戦後の社会だったからか、関心が湧かなかった。

地理はもっと興味が持てなかった。ところが、就職したら、国内、

海外各地を飛び歩くことになり、地理を身体で学んだような気がする。

 

 私は神奈川県横須賀市で出生届が出されたが、幼児期に伯父の

家の養子に引き取られ、東京の麻布で育った。親類が千葉県に

大勢いたから、可成り土地勘がある。埼玉県の川口に一軒だが

親しい親戚がいた。東京は50才迄住み、働いた土地だから、

詳しいのは当然だが、東京は広いから知らない所も多い。

 千葉、茨木、群馬、長野、神奈川、静岡には温泉だとかゴルフで

可成り電車やマイカーで出かけた。静岡は伊豆に家を建てて、

6年半住んだし、伊豆半島、沼津、三島、御殿場、箱根は自分の家の

庭みたいなものだった。

 

 仕事が鋼材の輸出だったから、国内の工場のあるところに出張で

可成り頻繁に行った。主な所は島根県大阪府兵庫県山口県

福岡県、愛知県、群馬県、神奈川県、青森県

 

 以上から分かる通り、国内では大都市圏が主だが、結構足を踏み

入れた土地が多い。行ったことが多いと云うことは、思い出も

多いと云うことである。日本は狭いと云うが、行ったことが無い

土地が多く、結構広い国である。

 

 当たり前だが、世界は広い。アメリカも飛行機だと分からないが、

車で走りまわると、とてつもない広さが実感出来る。次は、少し世界の

地理について書いてみたい。